信頼性評価試験、環境試験

温度・減圧複合試験: 航空機搭載機器、山岳地帯、海外の高地都市などでの利用環境をシミュレートした、電子部品・電子機器の性能評価が可能

温度・減圧複合試験

温度・減圧複合試験

「温度・減圧複合試験」は、電子部品や電子機器が低気圧環境かつ温度変化下で安全かつ正常に動作するかを評価するための信頼性試験です。もともと航空機搭載用電子機器の品質確保を目的として広く活用されてきましたが、近年ではスマートフォンやデジタルカメラなどの民生用電子機器の小型化・高機能化、さらには山岳地帯や高層ビル、海外高地都市での利用など、想定される使用環境が多様化し、試験ニーズが大幅に拡大しています。OKIエンジニアリングでは、航空機搭載機器のみならず、多様な環境下に対応したシミュレート条件で、部品・製品の性能評価が可能です。

減圧環境下に起因する不良事例New

減圧・温度変化環境下で想定される不良やトラブル(ケース例)

  • ガス漏洩・液漏れ(電子部品や密封部)
  • コンデンサ内部の液漏れ
  • フラットパネルなどの表示機器での表示品質低下
  • 高電圧部でのアーク放電による短絡・発煙・発火、高圧トランスからの異常発煙
  • 冷却ファン効率低下、放熱量減少、CPUなど重要部品の過熱・冷却不良
  • 梱包袋・緩衝材の膨張・破裂・破損

このようなトラブル未然防止のため、実際の使用環境を想定した低圧・温度条件下の評価が不可欠です。

温度・減圧複合試験の主な実施例・対応製品

  • 車載用電子ユニット、ドローン
  • CPU、IC等半導体デバイス
  • スマートフォン、ノートPC、タブレット端末
  • デジタルカメラ、携帯機器、腕時計
  • 医療機器(心臓ペースメーカー等)、コンデンサ
  • 梱包袋、緩衝材などの包装材料

航空・車載・民生・医療・物流まで、さまざまな分野の製品に対応しています。

減圧通電試験

高地での使用を想定し、試料を通電(動作)させながらの試験が可能です。(最大可能電圧で実施可能)
また、輸送(航空機)を想定した試験や、槽内と接続可能なホースを使用することで、外部で用意した容器での減圧試験や、試料内部を減圧状態にすることで試料の密閉確認にも対応可能です。

対応規格一覧

下記の温度・減圧複合試験の規格に対応しています。IEC規格など国際的な電気・電子規格の試験やメーカー規格に対応した試験も可能です。

規格番号 規格名称 試験概要
JIS C 60068-2-13 環境試験方法(電気・電子)減圧試験方法 気圧2kPaから84kPa
JIS C 60068-2-40 低温・減圧複合試験方法 温度-55℃から-25℃、気圧4kPaから70kPa
JIS C 60068-2-41 高温・減圧複合試験方法 温度+40℃から+85℃、気圧4kPaから70kPa
JIS W 0812 航空機搭載機器-環境条件 気圧57.2 kPaから4.4kPa
JIS W 7114 航空機電気コネクタ試験 気圧3.4 kPa、低空気圧サイクル
MIL-STD-810
METHOD 500
LOW PRESSURE 高度8000ft(75.2kPa)~ 40000ft(18.8kPa)
ASTM D6653、ISO2873 包装貨物の減圧試験 Low Pressure Hazard

設備一覧

温度高度試験槽

設備名 型名 製造者 主な仕様
温度高度試験槽(恒圧恒温器) MZT-05H-HS エスペック 温度範囲:-55~140℃
圧力範囲:101.3kPa(大気圧相当)~1.1kPa
内法寸法:W800×H800×D700(mm)
ケーブル孔:φ107mm,φ54mm 各2個
電圧印加端子:20Pin,最大200V、10A
真空オーブン VAC-101P エスペック 温度範囲:40~200℃
圧力範囲:93.3~0.1kPa
内法寸法:W450×H450×D450(mm)
ケーブル孔:Φ28mm
電圧印加端子:4pin

温度高度試験の様子

試験槽端子

真空オーブンの様子

温度・減圧複合試験のお問い合わせ先
WEBからのお問い合わせ:お問い合わせフォームはこちら
電話:042-471-5142

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