ソフトエラー評価
ソフトエラーは、今や大容量ルーターやサーバー機、航空機や医療機器などのとりわけ高い信頼性が必要な機器だけが直面する問題ではなくなり、自動車やデジタル家電など、広い分野にわたって対処を求められる可能性が高くなってきています。ソフトエラーの評価に関して、JEDEC JESD89に規定されており、JESD89-1、JESD89-2、JESD89-3で規定されている対象は下記となります。
JEDEC JESD89規定ソフトエラー評価
- JESD89-1:フィールドテスト
- 多数のサンプルを長期間動作させて行うテストであり、高コストで時間もかかる
- JESD89-2:放射性物質を用いたα線照射試験
- 線源があれば、短期間、低コストで実施可能
- JESD89-3:加速器を用いた中性子線照射試験
- 照射が可能な施設が限られており、使用まで長い待ち時間がかかり高コスト
OKIエンジニアリングでは、短期間、低コストで実施可能なJESD89-2に準拠したα線照射試験評価を提供しております。
ソフトエラー試験サービス
- 取り扱いやすいアメリシウム使用により、ソフトエラー試験が容易に実現できます。
- LSIテスターを使用しており、試料の動作条件を容易に変更できます。
- 試料の開封から測定までを、一貫してお引き受けします。
ソフトエラー試験概要
- 開封し、ICチップを露出させる。
- 露出面にα線を照射し動作を観測する。
ソフトエラー試験概要
α線源とサンプルの距離によりFIT数を算出
α線源からの流束量※1は測定済み。実際のパッケージからの流束量が判れば加速係数が求まり、FIT数※2を算出できる。
- ※1 流束量(フラックス量とも呼ばれる)とは、単位時間・単位面積あたりに飛来するα粒子の数。
- ※2 Failure in Timeの略称。よく使われる故障率の単位で、 10の9乗時間あたりの平均故障(エラー)数。
- ※3 count per hourの略称で、1時間当たりの粒子数。
ソフトエラー試験結果(SRAMの例)
6社のSRAMに対してソフトエラー評価を実施しました。メーカーによりソフトエラー率は差異があり、B社は、新しいデバイスではエラーが発生しないことが確認されました。(*-1、-2、-3・・・は各メーカーでの品種、同じ品種を2~3個実施)