"ものづくり"で欠かせない「プリント基板」の世界では近年、小型化、高密度化、多層化により、微細加工の技術課題、周辺への影響、環境汚染、劣化等の信頼性課題、故障解析の困難さ(故障箇所が分からない)などの問題が顕在化しています。当社ではこれまでに信頼性試験、故障解析、劣化解析、特性評価をベースにこれら課題に取り組んできましたが、更なる新時代への対応として、ロックイン赤外線発熱解析をはじめとした、より高密度部品搭載基板の故障解析および、ユニットから材料までの品質を評価する、良品解析サービスを提供いたします。

部品搭載プリント基板の問題点
| 解析部位 | 解析項目 | 解析方法 | 内容・備考 |
|---|---|---|---|
| 基板表面解析 | 汚れ(腐食性イオン) |
外観検査 | はんだ、変色 |
| EPMA | プリント基板のイオンマイグレーション試験 腐食性イオン(画像分析例) |
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| 欠陥 | 外観検査 | フイルムの剥がれ、膨れ、キズ | |
| そり(部分的なそり含) | そり測定他 | 加熱+そり・平坦度測定等 ご相談ください | |
| 熱解析 | 温度プロファイル |
サーモグラフィ | 実使用にあった通電による発熱分布評価 |
| 多層プリント基板 | 欠陥 | 外観検査 | 剥離、クラック |
| 構造観察 | 断面SEM | 基板材料、配線、ラウンド(濡れ性)、欠陥(剥離、クラック) | |
| 熱膨張係数 | 熱分析 | 残留応力に関連 | |
| 機械的強度 | 動的曲げ試験 | 接続構造破壊観察 | |
| 接続(はんだ) | 組成 | EPMA | Pb/高温はんだなど |
| 応力 | µ-XRD | ご相談ください | |
| 結晶粒径・方位 | EBSD | FIB、またはSEM |
|
| 強度 | 引張/シェア | 引っ張り強度測定 | |
| 表面形状 | 外観検査 | クラックなどの欠陥 | |
| 表面形状 | SEM | はんだ濡れ性、クリープ、応力の可能性 | |
| 断面形状 | SEM | 結晶粒径、はんだ付けの状態 | |
| 欠陥 | ボイド、クラック |
| 項目 | 方法 | 内容、備考 |
|---|---|---|
| 故障箇所特定 | ロックイン赤外線発熱解析 | 電気的に故障を再現しながら |
| 異常の確認 | 透過X線、X線CT、EPMA | 特定箇所における確認 |
| 不良部の観察 1 | FIB、SEM、EPMA | 不良部を断面観察 |
| 不良部の観察 2 | 研磨、開封、SEM | エッチバックによる平面観察 |
多層プリント基板(接続抵抗値、絶縁抵抗値)
| 項目 | 加速試験 |
|---|---|
| 基板材質(FTIR) | 高温、高温高湿、温度サイクル、ホットオイル |
| 強度 | 高温、高温高湿、温度サイクル、ホットオイル、振動・衝撃 |
| そり | 高温、高温高湿、温度サイクル、ホットオイル、振動・衝撃 |
| 剥離、クラック | 温度サイクル、ホットオイル、振動・衝撃 |
| 腐食 | 高温高湿 |
| マイグレーション | 高温高湿、温度サイクル |
はんだ
| 項目 | 加速試験 |
|---|---|
| 結晶粒径、方位 | 高温、温度サイクル、ホットオイル |
| はんだ付け形状 | 温度サイクル、ホットオイル |
| ボイド、クラック | 温度サイクル、ホットオイル |
熱抵抗(熱過渡解析)
故障特定箇所で製造欠陥が観察されました。
