信頼性評価試験、環境試験

プリント基板のイオンマイグレーション試験

水分(湿度)が多い環境条件にプリント基板を設置した状態で電圧印加した場合、電極間をイオン化した金属が移動し短絡が生じる現象がイオンマイグレーション(注1)です。近年、電子部品の狭ピッチ化、配線のファインパターン化が進み、配線パターン間の電気的絶縁信頼性がより重要になっています。OKIエンジニアリングでは、高温高湿通電試験中に電圧値を常時モニタリングし、記録した電圧値を抵抗値に換算した方法でイオンマイグレーション試験を実施しております。

イオンマイグレーションとエレクトロマイグレーションの違いは

発生メカニズムの違いでイオンマイグレーションとエレクトロマイグレーションに分けられています。

  • イオンマイグレーションは電気化学反応によるもの→発生対象が主にPCB
  • エレクトロマイグレーションは電子流による原子移動によるもの→発生対象がICチップ
  • 注1:イオンマイグレーションは国際的にはエレクトロケミカルマイグレーション (electrochemical migration)が正式な総称です。

イオンマイグレーションの発生要因

イオンマイグレーションの発生試験槽外観
イオンマイグレーションの発生試験槽外観

イオンマイグレーション発生必要環境条件
  • 電界(印加電圧)
  • 温度
  • 湿度

イオンマイグレーションの発生試験槽内設置状態
イオンマイグレーションの発生試験槽内設置状態

イオンマイグレーション発生・成長に影響する要因
  • 材料金属のイオン化のしやすさ
  • 絶縁基板材料の種類
  • 添加元素(Brなど)や活性不純物(Na+、Cl-、NH4+など)の存在

イオンマイグレーション試験方法

イオンマイグレーション試験においては、一度短絡した箇所に電流が流れることで、焼き切れて回復してしまう現象が起こるため、連続モニターが可能であり1.0E+7~8Ω程度の測定と劣化状況の判断に簡便である電圧降下法を採用しています。

常時モニタリング測定結果とイオンマイグレーション試験配線図

イオンマイグレーション試験と生成物のEPMA分析例

  • イオンマイグレーション試験後、光学顕微鏡像を行い、場合によってはEPMAによる分析を行います。

櫛形基板とイオンマイグレーション試験

EPMA定性分析の結果、イオンマイグレーションと思われる白色生成物から、Cu以外にBa、O、C、S、Si、Al、Cl、Mgの8元素が検出されています。

イオンマイグレーション発生個所をSEM像からEPMA分析をしたCuとSnの分析画像例

面分析の結果、Cu以外の検出元素は8元素(Ba、O、C、S、Si、Al、Cl、Mg)とも、レジスト成分が検出されたものですが、レジスト成分のC以外の元素はデンドライト部からも検出されているように見えるので、デンドライト成分はCuだけではなくレジスト成分も混在していると思われます。

櫛形基板とイオンマイグレーション試験

見積り依頼方法

お見積りのご依頼は、下記の見積り依頼書をダウンロードし、品名情報、試験条件詳細をご記入の上、にお送りください。

  • Excelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
 イオンマイグレーション試験のお問い合わせ先
WEBからのお問い合わせ:お問い合わせフォームはこちら
電話:03-5920-2354

お問い合わせ

お問い合わせ