スマートフォンやタブレットなどで使用される半導体パッケージは、Au(金)の高騰化、環境保全対応(鉛フリー)、微細化、高密度化が進み、フリップチップ接合もバンプピッチの微細化にともない多様な方法が開発、実用化されつつあります。OKIエンジニアリングでは、各種電子部品、ICやLSI等におけるパッケージ内の接続強度評価をご提供します。長期的な信頼性を評価するため、熱衝撃試験や振動試験等の組み合わせによる良品解析(LSIプロセス診断など)により、高密度半導体の開発および信頼性品質確保を支援いたします。
パッケージ内実装に、従来のPb-Sn(鉛すず)はんだボールに代えて、銅(Cu)ピラー構造のバンプ(CPB:Copper Pillar Bumping)を使用するなどの最新パッケージ技術にも、接続強度評価および良品解析(LSIプロセス診断など)は対応しています。
ワイヤボンディングの強度の試験を行うことによって得られる物理強度数値は、耐久性試験のための目安となります。
パワーデバイスのアルミ線ワイヤプルテスト
ボンディングワイヤのループ部分にひっかけて引張り、破断時の強度を測定評価します。
ワイヤボンドシェアテスト
ファーストボンド、セカンドボンドなどを規定の治具で押し、破壊時の強度を測定評価します。
リボンシェアテスト
リボン型リードの接続部を横から規定の治具で押し、負荷をかけ、破壊時の強度を測定します。
ワイヤツィーザープルテスト
ワイヤボンディングのセカンドワイヤやウェッジ部分の接合を対象とし、ワイヤを規定の治具でつかみ垂直に引き上げ、破壊時の強度を測定評価します。
ダイシェアテスト
基材(リードフレーム、基板)に接合された半導体ダイを対象に、ダイを横から規定の治具で押し、負荷をかけ、破壊時の強度を測定評価します。半導体ダイだけでなく、受動素子も可能です。
リードピールテスト
QFPやSOPなどの部品のリードと基板の接続強度を測定評価します。対象を45度に設置し、リード部分にフックを引っかけ垂直方向に引っ張り剥がれたときの強度を測定評価する方法:JIS Z 3198-6規格も対応可能です。
はんだボールプルテスト
BGAやCSPなどのはんだボールを挟み込み、引き上げ把持方法で破断時の強度を測定評価します。
はんだボールシェアテスト
BGAやCSPなどのはんだボールを横方向から、規定の治具で押し、負荷をかけ、破壊時の強度を測定評価します。
トータルボールシェアテスト
BGAやCSPなどのはんだボールを横から適当な治具で押し、破壊時の強度を測定評価します。
オートグラフ[精密万能試験機](引っ張り、押し試験)は、製品や樹脂材料の機械的強度特性や実装部品のせん断力を測定し、はんだの接合強度を評価するための試験です。破断点・弾性率・耐力点・上降伏点・下降伏点等の測定が可能です。また、オートグラフと恒温槽による温度環境下における影響を評価する事も可能です。
万能試験機による破断点測定結果
ワイヤボンドプルテスタ
設備名 | 型名 | 製造者 | 主な仕様 |
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オートグラフ[精密万能試験機] | AGS-J | 島津製作所 | 最大荷重:5kN(500kgf) ロードセル:100N,500N,5kN クロスヘッド速度範囲:0.5~500mm/min |
オートグラフ用恒温槽 | TCR-2 | 島津製作所 | 温度範囲 -60℃~+250℃ 槽内寸法 W200×H600×D200mm |