燃焼イオンクロマトグラフ法によるハロゲン分析 :燃焼イオンクロマトグラフ法により、様々な材料中のハロゲンおよび硫黄を定量
電子材料などハロゲン化合物は、従来よりハロゲン系難燃剤材料として、樹脂材料をはじめ、広く使用されてきましたが、これらは燃焼時に有害なガスを発生することから、法規制を中心としたハロゲン系難燃剤や三酸化アンチモンを使用しないハロゲンフリー・アンチモンフリー化が強く求められています。 日本電子回路工業会(JPCA)、米国電子回路協会(IPC)では一般的に塩素・および臭素がその対象となり塩素900 ppm 臭素 900ppm 塩素+臭素1500ppm の定義となっています。さらなる信頼性の向上と低コスト化を見据えながら技術開発が進められる中、OKIエンジニアリングでは、材料中に含まれるフッ素[F]、塩素[Cl]、臭素[Br]などのハロゲンフリー・アンチモンフリー分析・評価をご提供します。
当社での分析手法は、酸素フラスコ燃焼法前処理+イオンクロマトグラフ法で、試料を燃焼させて、吸収液中(水またはアルカリ吸収液を入れたフラスコ内)のイオンクロマトなどで測定し、ハロゲン含有量を求める方法でハロゲンフリー分析を実施しています。
酸素フラスコ燃焼法前処理+イオンクロマトグラフ法によるハロゲンフリー分析
試料を加熱部(石英管内)で完全燃焼させ、発生したハロゲンガスを吸収液に捕集します。吸収液中のハロゲンをイオンクロマトグラフで測定し、材料中のハロゲン含有量を求めます。
規格番号 | 規格名称 | 対象元素および閾値 |
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IEC62321-3-2 | 燃焼イオンクロマトグラフィーによるポリマーおよび 電子機器内のフッ素、塩素および臭素 |
F、Cl、Br |
IEC 61249-2-21 JPCA-ES01 IPC 4101B |
電気電子機器業界におけるハロゲンフリーの定義 | Cl:900ppm以下 Br:900ppm以下 Cl+Br:1500ppm以下 |
JIS K6233 | ゴム−イオンクロマトグラフィーによる全硫黄の求め方(定量) | S |
JIS Z7311 | 廃棄物由来の紙,プラスチックなど固形化燃料(RPF) | 全Cl:0.3wt%以下(RPF-A) |
JIS K7392 | 廃プラスチック−全臭素分析試験方法 | Br |
三酸化アンチモン(アンチモンとして) をマイクロウェーブ分解法-ICP質量分析法で分析・評価いたします。お気軽にお問い合わせください。
測定項目 | 前処理方法・測定方法 | 報告下限値 |
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アンチモン[Sb] | マイクロウェーブ分解法-ICP質量分析法 もしくはマイクロウェーブ分解法-ICP発光分析法 |
10ppm |