製品、電子部品、金属、樹脂、セラミックス、医薬品などの製造や輸送の工程で、異物が意図せず混入、付着してしまい不具合を引き起こすことが多々あります。電子部品(プリント基板やコネクタ等)で発生する導通不良や、光学レンズのくもり等も、異物が原因であるケースが多く見受けられます。異物は微小のケースが多く、また一つだけしか無い場合も少なくありません。また、各種分析装置により成分の分析を行いますが、それぞれの装置ごとに特徴を持っており、万能ではありません。
よって、異物の形状、大きさなどに合わせ、走査型電子顕微鏡(SEM・SEM-EDX)やフーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)、蛍光X線分析などの適切な分析手法にて分析を行い、異物の定性分析をすることにより、その物質の混入した経路や経緯を特定し、不具合原因の解析を行います。
OKIエンジニアリングでは、異物の観察から定性分析、原因の特定、その対処方法のご提案に至るまでの解析全てをワンストップにてご提供可能です。
まず最初に、マイクロスコープ、光学顕微鏡などを用いて、大きさ、形状、色、付着状況などを観察します。 付着状況により、サンプリングして分析するか、直接分析するかなどの検討を行います。
観察結果を基に、異物の性状(有機物、無機物)を推測し、異物の大きさ、付着状況などから最適の分析方法をご提案いたします。
樹脂、ゴム、繊維、油
金属片、鉱物、ガラス
異物成分の定性分析の結果とその異物が付着していた周囲環境の情報などから、その物質が混入した経路や経緯を推定、特定を行います。FT-IR分析では付着の主体成分の把握は可能ですが、情報が不足し詳細な同定が困難な場合があります。その場合、詳細な異物(有機物)の同定には、熱分解GC-MSによる解析が有効です。必要な試料量も少量で、高分子材料の化学構造や組成の分析が可能です。
異物解析の流れ