現状の船舶解撤は労働コストの観点から、東南アジア系を中心に行われていますが、一部の国では労働安全衛生や環境保全などが十分に考慮されず死傷事故や環境汚染が頻発しています。このような現状から国際海事機関においてシップリサイクル条約が2009年5月に採択されました。世界有数の海運国・造船国である日本は安全かつ環境上適正な国際規律に則ったシップリサイクルを可能とする船舶の運航と建造を推進します。実現のための方策とし、船舶関連に対し、材料宣誓書、イノベントリ(船舶に存在する有害物質の一覧表)作成、備置、維持の対応が必要になります。OKIエンジニアリングではシップリサイクル法における材料宣誓書に記載する、有害物質の測定に対応しています。
シップリサイクル法 材料宣誓書作成のための有害物質の測定分析は下記のようになっています。最新鋭の分析機器を駆使した高度な技術により分析・評価し、信頼性の高いデータをご提供します。
シップリサイクル法 材料宣誓書作成のための有害物質の測定
有害物質 | 閾値 | ||
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A-1 | アスベスト | 閾値なし | |
A-2 | ポリ塩化ビフェニル(PCBs) | 閾値なし | |
A-3 | オゾン層破壊物質 | クロロフルオロカーボン(CFCs) | 閾値なし |
ハロン | |||
他の完全にハロゲン化されたクロロフルオロカーボン | |||
四塩化炭素 | |||
1,1,1-トリクロロエタン | |||
ハイドロクロロフルオロカーボン | |||
ハイドロブロモフルオロカーボン | |||
臭化メチル | |||
ブロモクロロメタン | |||
A-4 | 有機スズ化合物 | トリブチルスズ | 2500mg/kg |
トリフェニルスズ | |||
酸化トリブチルスズ(TBTO) | |||
B-1 | カドミウムおよびカドミウム化合物 | 100mg/kg | |
B-21 | 六価クロムおよび六価クロム化合物 | 1000mg/kg | |
B-3 | 鉛および鉛化合物 | 1000mg/kg | |
B-4 | 水銀および水銀化合物 | 1000mg/kg | |
B-5 | ポリ臭化ビフェニル類(PBBs) | 1000mg/kg | |
B-6 | ポリ臭化ジフェニルエーテル類(PBDEs) | 1000mg/kg | |
B-7 | ポリ塩化ナフタレン(塩素原子数が3以上) | 閾値なし | |
B-8 | 放射性物質 | 閾値なし | |
B-9 | 一部の短鎖型塩化パラフィン | 1% |