揮発性有機化合物(VOC)放散測定: 各自動車メーカー規格に対応した揮発性有機化合物放散測定を実施し、各部品からのVOC放散量を測定・評価
VOC(Volatile Organic Compounds)とは、常温常圧で大気中に容易に揮発する揮発性有機化合物のことです。トルエン、キシレン、フロン類、ジクロロメタン、酢酸エチルなど、主なもので約200種類あります。
近年の自動車内装の傾向は、快適な移動空間として高級な質感を出すために部品に塗装や表皮張りなどの装飾をおこなったり、防音のためにドア回りや天井、フロアに吸音材を設けたりしており、それらの影響で車室内VOCは増加する傾向にあります。シックハウス症候群問題を発端に、車室内揮発性有機化合物(VOC)低減化の取り組みが始まっており、日本自動車工業会(JAMA)では車室内のVOC濃度試験方法が策定され、自動車技術会(JASO)では内装材などからの放散VOC測定方法として「JASO M902:自動車部品-内装材-揮発性有機化合物(VOC)放散測定方法」を規格化しています。
OKIエンジニアリングでは、JASO M902をはじめ、ISO 12219、ATSM D7706、各自動車メーカー規格に対応した揮発性有機化合物(VOC)放散測定を実施し、各部品からのVOC放散量を測定・評価いたします。
試験片をサンプリングバッグに入れて密封し、恒温槽で加熱後、バッグ内に放散したガスを捕集します。
マイクロスケールのチャンバーに部品/材料を入れ、パージしながら放散したガスをTENAX吸着管に捕集します。
GC-MS装置
VOCはガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS装置)でGC-MS測定を行います。アルデヒド類はDNPHカートリッジに捕集し、HPLC測定(※1)を行います。
液体試料に溶解している化合物を分離し、どのような成分がどれくらい含まれているかを定性・定量分析すること。