残留電圧試験IEC60950-1、IEC61010-1、IEC60601-1、IEC62368-1
JIS C6950-1、JIS T0601-1、JIS C1010-1、JIS C62368-1 対応
残留電圧試験(residual voltage test)
残留電圧試験は電気製品のコンセントの抜き差し時、電源プラグを抜いた時、プラグの刃に接触しても感電しないように設計されているかを確認する試験です。

電気製品のコンセント
残留電圧試験内容は、プラグのピンに触れたときに一次側回路のコンデンサに蓄電された電荷から、プラグのピンに残る電圧を測定します。OKIエンジニアリングでは、正確にピーク電圧で電源を遮断し、設定された時間後のプラグピン間の電圧の測定が可能です。

IEC60601-1、JIS T0601-1医用電気機器規格の残留電圧試験の場合
- プラグによって電源に接続することを意図するME機器(医用電気機器)は、プラグを引き抜いてから1秒後にプラグのピン相互間および電源ピンと外装との間の電圧が60Vを超えないようにする。または、この値を超える場合、電荷の蓄積は45μCを超えないように設計する。
IEC61010-1、JIS C1010-1測定用、制御用および試験室用電気機器規格の残留電圧試験の場合
- コード接続機器のプラグピンが内部のコンデンサから電荷を受ける場合のピンは、電源遮断の5 秒後に危険な活電状態であってはならない。
IEC60950-1、JISC6950-1情報技術機器規格の残留電圧試験の場合
0.1μFを超える表示容量または公称容量をもち、主電源に接続された回路にあるコンデンサのいずれもが、次の値以下の時定数となる放電手段をもつ場合、機器は適合するとみなす。
- タイプAプラグ接続形機器については1秒
- タイプBプラグ接続形機器については10秒
IEC62368-1、JISC62368-1オーディオ・ビデオ、情報および通信技術機器の場合
コネクタ(たとえば、主電源のコネクタ)を切り離したとき、コンデンサの電圧がアクセス可能な場合、コネクタを切り離してから2秒後に測定したアクセス可能な電圧は、コンデンサ容量により、以下の表の限度値以下に設計しなければならない。
対象となる人による限度値
|
通常動作状態 |
単一故障状態 |
一般人(※1) |
ES1限度値 |
ES2限度値 |
教育を受けた人(※1) |
ES2限度値 |
ES2限度値 |
コンデンサ容量による充電エネルギーの限度値(※2)
コンデンサ容量 |
ES1限度値 [V] |
ES2限度値 [V] |
0.3μF以上 |
60 |
120 |
0.091μF |
100 |
200 |
8000pF |
500 |
1000 |
- ※1 規格で扱う人の種類は以下3種類に定義される。
一般人:「熟練者」「教育を受けた人」以外の人で、機器使用者だけでなく、近傍にいる全ての人を含む
教育を受けた人:「熟練者」から教育及び訓練を受けた人
熟練者:機器の技術訓練を受け、経験を持つ人
- ※2 表は規格の一部を示す。
OKIエンジニアリングは、Nemko ASの認証機関試験所(CBTL)として認定されています。当社がIEC規格に基づく試験を実施し、NCBであるNemko ASが発行したCBレポートおよびCB証明書を使用すれば、国際認証体系(CBスキーム)により、IECEE加盟国で相互活用が可能となり、本来各国ごとに実施している試験が大幅に省略できます。