現場のリアル ~OEG流~

記事タイトル:「TECHNO-FRONTIER 2025(テクノフロンティア)」出展レポート

「TECHNO-FRONTIER 2025(テクノフロンティア)」
出展レポート

OKIエンジニアリングは、日々進化するものづくり産業の現場に寄り添い、信頼性の高い評価・解析
サービスの提案を続けています。
2025年、私たちは東京ビッグサイトで開催された『TECHNO-FRONTIER 2025』に、10年ぶりに出展しました。
今回の出展は、公的認定・認証に裏付けられた品質管理体制と豊富な経験を持つ本庄地区を中心に、
社内から「現場でお客様と直接向き合う機会が必要だ」という強い声に後押しされたものです。展示会準備の裏側から当日の交流、当社ならではのサービス・技術のご紹介、そしてものづくりを支える熱い
思いまでを、本レポートでお届けします。

マイク

出展を決めた背景と準備の舞台裏

数々のものづくりの企業が集う総合展示会『TECHNO-FRONTIER 2025』。
従来は、新技術や新サービスの紹介を主眼とした展示会への出展が中心でしたが、ここ数年は社内から
「より現場に根ざし、お客様と直接向き合い、実際の課題やニーズを感じ取る機会が必要だ」との声が高まっていました。特に、EMC分野の関連企業が多数集まるこの展示会に参加することで、他社との技術交流や現場の
リアルな情報を捉えたいとの意見も出ていました。
こうした声を受け、全体の推進役である事業企画部を中心に、部門横断の現場スタッフが社内で議論と意見交換を重ね、「お客様と現場をつなぐリアルな場づくりに私たち自身がチャレンジしたい」という想いが一層強まりました。
その結果、今回は本庄地区の公的認定・認証に裏付けられた品質管理体制と豊富な経験を持つ現場スタッフが
中心となり、「会場でお客様と直接向き合い、課題を率直にヒアリングし、豊富な知識をもとに当社のサービス価値を伝える」を目的に、10年ぶりとなる出展を決断しました。
キックオフは4月下旬。今回の準備は、5月の「人とくるまのテクノロジー展」の最終出展準備とも重なりながらも、新しい展示アイディアやパネル原稿の作成、説明員・ブース内セミナー講師のスケジュール調整など、
各部門のスタッフが連携。ブース施工会社の締め切りにもしっかり対応し、必要な準備を計画的に進めていきました。ブース位置の決定を長く待ちわびていましたが、5月の「人とくるまのテクノロジー展」最終日に『TECHNO-FRONTIER 2025』の正式なブース場所が決定。
結果は、東京ビッグサイトの西ホール4階、しかも主催者セミナー会場が隣接する区画です。
これまで当社としてはほとんど出展経験のない「西ホール」かつ、通常の1階ではなく4階という場所条件、
セミナー会場隣という条件が重なったことで、社内では「果たして来場者が足を運んでくれるだろうか」「十分な交流の機会を持てるだろうか」といった不安や懸念の声が上がっていました。
それでも、「どんな配置でも本当に必要な人にサービスを届ける場にする」という強い思いを一つに、ブース
施工会社とも協力し、来場者が思わず足を止めたくなるブースづくりに工夫を凝らして取り組みました。

本番当日―今年の展示内容/サービスのご紹介

展示ブースでは、OKIエンジニアリングが自信を持って提供する多彩な最新サービスを幅広くご紹介しました。なかでも、当社が長年の経験・実績・技術力を誇るEMC(電磁両立性)試験分野では、現場で役立つ実践的なノイズ対策ノウハウを中心に、来場者の現場で役立つ情報を多数発信しました。
会場内の別ブースでは、一般社団法人日本能率協会様主催の企画として、電気系ものづくりYouTuberイチケン氏による「はじめてのEMC入門~見て、聞いて、わかるノイズ対策~」も同時開催され、会場全体がEMC分野への関心の高まりに包まれていました。
このイベントをきっかけに、EMCの重要性や実務での活用方法を知った方が、当社ブースにも足を運び、より
詳しい相談や技術紹介、課題解決のヒントに触れていただく場面が多く見られました。
展示ブースには、EMC以外にも、試験・評価・解析分野の最新技術を求める来場者が次々と立ち寄ってくださり、ものづくり現場での課題解決を目指す方々と活発な情報交換が行われていました。

ここからは、当日展示した環境試験を抜粋し、当社の技術やサービスの概要をご紹介します。

#IP耐水試験

自動車や二輪車に搭載されている電子機器に対し、水はねや洗車を想定して、高圧洗浄・スチーム洗浄等、水の侵入に対する耐水や耐水の等級を調べる試験です。車載部品のみではなく、生活防水に対する試験にも対応します。

#界面活性剤を含んだ溶液を使用したIPX1・IPX2試験(落下水滴試験)

落下水滴試験(IPX1、IPX2)は、試験対象へ鉛直に落下する水滴に対しての耐水性を評価する試験です。
主に電子部品や小型電子製品、自動車部品の評価に用います。
当社では、JIS C 0920およびJIS D5020等に規定されている落下水滴試験の新サービスとして界面活性剤を含んだ試験液に対応します。界面活性剤により表面張力が低下し、試験対象外郭の微小な隙間に試験液が侵入し易なる性質を利用しています。落下水滴試験のほか、浸漬試験(IPX8)等に関しても対応しております。

落下水滴試験

#タイヤのオゾン劣化

オゾンとは、自然大気中に存在する酸素の同素体である無色の気体です。オゾンは強力な酸化作用を有しており、タイヤ等のゴム製品、樹脂、塗料等を劣化させ、亀裂やひび割れが発生させるリスクがあります。
今回、自然環境より高濃度なオゾン濃度で試験を行い、タイヤに亀裂が短時間で発生する事例を紹介しました。

タイヤ

オゾン劣化

#インバーターの評価・試験

ハイブリッド(HV)・電気自動車の搭載のインバーターについて、塩水・ガス・水はねなどの特殊環境下を模擬した環境試験のほか、内部の実装基板の評価として、はんだ接合部の評価やIGBT(パワーカード)についての良品解析・構造調査等サービスを提供します。

インバーター

インバーターの評価・試験

#環境試験は何のために実施するの?

使用環境や輸送・保管環境下で正常に製品が機能するかを確認したり、製品の寿命を推測したりするためです。

(実験!)
ソーラーパネル(フレキシブル太陽電池素子板)に対して、各種環境試験を実施し、どの程度性能低下するかを、電圧の変化を測定することで比較しました。

実験

(測定結果)
どのような環境下で製品を使用するかを想定し、製品に適した環境試験を実施することで品質向上に繋がります。

ソーラー

測定結果

#【基板の窓口】展示会インタビュー

会場で基板の窓口様の企画にて、当社の計測機・試験装置の校正代行サービスの紹介インタビューを受けましたので、その模様も紹介させていただきます。

展示会がもたらした達成感

当日は予想を大きく上回る、約1,400名もの方々にブースへお越しいただきました。
“お客様と直接向き合う場を”という強い思いから10年ぶりに挑んだ今回の出展で、多くのお客様と直接お話しし、情報交換ができたことは、私たちスタッフ一同にとって大きなやりがいと達成感につながりました。
ものづくり現場で新たな技術や製品が安心して世の中に羽ばたくためには、公正な評価と確かな支援体制が不可欠です。
私たちOKIエンジニアリングは、お客様からお預かりした製品について、試験・評価・解析を通じて品質向上を後押ししています。 その「高水準の品質」を実現したお客様の製品が、自信を持って世の中へ送り出される…いわば“世の中へのGO”を出す役割を、私たちが担っていると自負しています。
今後も技術者とお客様が“対等なパートナー”としてともに歩み、ものづくりの大きな一歩“世の中へのGO”を
支える存在であり続けたいと考えています。

最後に——ご来場の御礼と今後に向けて

『TECHNO-FRONTIER 2025』の出展を通じ、多くの出会いと学びがありました。ご来場いただいた
すべてのお客様に心より御礼申し上げます。
今後もOKIエンジニアリングは、現場で生まれる新たな課題に寄り添いながら、試験・評価・解析サービスにさらに磨きをかけ、ものづくり現場のパートナーとして、製品が安心して社会へ飛び立つその
一歩を力強く支えていきます。皆さまからいただいたご意見を反映させ、未来の技術発展に貢献できるよう、一同より一層努めてまいります。次回展示会でまたお会いできることを楽しみにしております。
展示したサービスの詳細は、ぜひ下記URLよりご覧ください。

2025年10月掲載

TECHNO-FRONTIER 2025(テクノフロンティア) 開催概要

ブース

TECHNO-FRONTIER 2025(テクノフロンティア)
https://tf.jma.or.jp/report/index.html
主催者:一般社団法人日本能率協会
会場:東京ビッグサイト
開催日程:2025年7月23日(水)~7月25日(金)

展示会特設サイトオープン
9月17日~19日に開催される『BATTERY JAPAN 二次電池展』に出展します。

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