EMC測定・製品安全試験

温度上昇試験: 接触可能部分と内部部品の温度を測定し限度値を超えないか、火災・火傷の危険がないか確認する試験です。

温度上昇試験

接触可能部分と内部部品の温度を測定し限度値を超えないか、火災・火傷の危険がないか確認する試験です。

対象機器を通常動作状態にし、外装、ハンドルなど人が触れる部分、および一般的に発熱が大きいトランス、モーターなどの内部部品の温度を測定します。

測定対象

接触可能部分
スイッチ、外装、ハンドル等
内部部品
トランス、モーター、ファン、樹脂部等

データロガーによる温度測定を実施
温度上昇試験の例
データロガーによる温度測定を実施

IEC/EN60601 医用電気機器規格の場合の限度値例

ME機器およびその部分 最高温度(℃)
金属および液体 ガラス、磁器、ガラス状材料 成形材料、ゴム、木、プラスチック
ME機器の外部表面に接触する可能性のある時間”t” t<1s 74 80 86
1s≦t<10s 56 66 71
10s≦t<1min 51 56 60
1min≦t 48 48 48
  • 注意:
  • これらの温度限度値は、成人の健常な皮膚への接触に対して適用できる。
  • それらは、皮膚の大きな部分(身体表面の10%)が高温の表面に接触可能な場合は適用できない。
  • 同様に10%を超える頭部(顔面を含む)表面の皮膚に接触する場合にも適用できない。
  • これらの場合は、適切な限度値を決定し、リスクマネジメントファイルに文書化する。

IEC/EN61010 計測、制御および試験所用電気機器規格の場合の限度値例

部分 最高温度(℃)
金属表面 プラスチック製 ガラスおよびセラミック製 正常な使用中に短時間(1~4秒)だけつかむ非金属製部分
コート有 コート無
外装の外部表面
(意図しない接触)
65 80 85 80 100
つまみおよび取っ手
(正常な使用中での接触)
55 70 65 70

IEC/EN 62368-1 オーディオ・ビデオ、情報および通信技術機器の場合の限度値例

熱エネルギー源のレベル※ アクセス可能部分 最高温度(℃)
金属および液体 ガラス、磁器、ガラス状材料 ゴム、プラスチック
クラス1の熱エネルギー源(TS1) 通常使用時に人体に着用するデバイス 8h≦t 43~48 43~48 43~48 43~48
機器の外部表面に接触する可能性のある時間”t” 1min≦t<8h 48 48 48 48
10s≦t<1min 51 56 60 60
1s≦t<10s 60 71 77 107
t<1s 70 85 94 140
クラス2の熱エネルギー源(TS2) 機器の外部表面に接触する可能性のある時間”t” 1min≦t 58 58 58 58
10s≦t<1min 61 66 70 70
1s≦t<10s 70 81 87 117
t<1s 80 90 104 150
クラス3の熱エネルギー源(TS3) 全てのアクセス可能部分 TS2限度値を超える値

※熱エネルギー源のレベル

レベル 人体への影響
TS1 痛みはないが感じるかもしれない
TS2 痛みはあるが、傷害はない
TS3 傷害になる

設計上の注意事項

  • トランス、モーター等の巻線は、絶縁等級により使用温度限度値が決まっている。
  • 装置内部の環境を考慮した絶縁等級のものを使用する。
製品安全試験に関するお問い合わせ先
WEBからのお問い合わせ:お問い合わせフォームはこちら
製品安全試験:利用料金表ダウンロードはこちら
電話:0495-22-8411

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