電源プラグのトラッキングそのものが即、火災事故に結びつくとは限りませんが、問題は、微小な火花放電(シンチレーション)が繰り返されることにより、電源プラグとコンセントの接している面から急激に炎が発生することにあります。これが周囲の燃えやすいものに引火し、火災事故につながることがあり、対策が重要となります。OKIエンジニアリングでは、このようなトラッキングの発生を未然に防ぐための試験サービスを提供しています。
トラッキング現象とは、絶縁体表面が、塩分、塵埃、湿潤、化学薬品(合成洗剤等)などによって汚損・損傷を受けた状態で電圧が印加されると、沿面に漏れ電流が流れ、シンチレーションの発生によって表面が劣化し、炭化導電路(トラック)が形成され、ついには絶縁破壊が起きます。これをトラッキング現象と言います。
屋内使用、定格電圧125V、定格電流15A以下の一体成形したコード付電源プラグの使用環境と耐トラッキング性能について規定されています。
社団法人日本配線器具工業会規格「電源プラグの耐トラッキング性」JWDS0028
レベル | 耐トラッキング性能 | 使用環境 | |
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抜き差しの頻度 | 場所 | ||
1 | 滴下回数:200滴以上 | 少ない | 点検困難場所 |
水気場所 | |||
特殊場所 | |||
2 | 滴下回数:80滴以上 | 少ない | 一般場所 |
多い | 水気場所 | ||
特殊場所 |
図1 試験回路
試験の結果、下記現象の無いことから発火しないことを確認します。
※ただし、シンチレ-ション、発煙は発火とみなしません。