信頼性評価試験、環境試験

定加速度試験

定加速度試験

定加速度試験とは、移動体、特に飛行体、回転体または発射体が動いているときに生じる重力以外の定常的な加速度環境から力を受けたときの部品、機器または他の製品への影響を調べる試験です。陸上輸送機・航空機・ロケットや回転機器等に使用される電子部品および半導体製品に現実の使用状態とはかけ離れた遠心加速度による高ストレスを各方向へ加えることで、振動・衝撃試験では検出できない構造上(基板とダイの付着性)や機械的欠陥(半導体部品のワイヤの切れ、端子の外れ、ダイの異常)などの検出が可能です。OKIエンジニアリングでは、半導体部品の定加速度に対する耐性の試験評価、マイクロエレクトロニクスデバイスのパッケージ、内部メタライゼーション、リード線機構、ダイまたは基板の付着性およびその他のエレメントの機械的限界を知ることができます。

遠心定加速度試験の例

超高速回転により、試料の破損、装置の故障を防ぐため、4個のアダプタをバランスを合わせ一度に装着する必要がありますので、定加速度試験を行うためには必ず4個1組の専用アダプタを準備します。試料数によって空のアダプタを装着しなけらばならない場合はダミーサンプルが必要です。アダプタ作製も承りますので、お問い合わせください。

定加速度試験事例

AECQ試験規格の試験事例

AECQ試験規格は、欧米で車載向け電子部品の規格として広く採用されています。規格では、キャビティパッケージ(気密封止や中空パッケージ)に対して定加速度試験を規定しています。
対象例:イメージセンサー、圧力センサー、光半導体、MCM(マルチ チップ モジュール)

AEC-Q100 Group G(Constant Acceleration)の規格に沿って、下記条件にて定加速度試験を行った結果です。

加速度
30000G
印加方向
Y1
印加時間
1分間

定加速度試験事例1

MIL規格の試験事例

MIL-STD-883方法2001の規格に沿って、下記条件にて定加速度試験を行った結果です。

加速度
20000G
印加方向
Y1
印加時間
1分間

定加速度試験事例2

定加速度試験規格

下記の定加速度試験の内の加速度400G~30,000G(3,920m/s²~294,000m/s²)の試験に対応しています。

規格番号 試験名称・方法
IEC 60068-2-7 環境試験方法−電気・電子−加速度(定常)試験方法
JIS C 60068-2-7 環境試験方法−電気・電子−加速度(定常)試験方法
EIAJ ED-4701/400 試験法405 デバイスの定加速度に対する耐性を評価する
MIL-STD-883 方法2001 Test Methods and Procedures for Microelectronics
デバイスの定加速度に対する耐性を評価する
MIL-STD-202G試験法212A等 Test Methods for Electronic and Electrical Component Parts
デバイスの定加速度に対する耐性を評価する
AEC-Q100/AEC-Q102/
AEC-Q103/AEC-Q104 Group G
Constant Acceleration
Test Methods and Procedures for Microelectronics
デバイスの定加速度に対する耐性を評価する
規格番号 加速度範囲 加速度許容差 印加時間 方向
IEC 60068-2-7

30~500,000m/s²

±10% 1分間 3軸両方向
JIS C 60068-2-7 30~500,000m/s² ±10% 1分間 3軸両方向
EIAJ ED-4701/400

50,000~300,000m/s²

±15% 1分間 X1X2,Y1Y2,Z1Z2
MIL STD-883

5,000~125,000G

規定なし 1分間 X1X2,Y1Y2,Z1Z2
STD-202

10,000または20,000G

±15% 1分間 X1X2,Y1Y2,Z1Z2
STD-750

個別仕様書による

規定なし 1、10分間 X1X2,Y1Y2,Z1Z2
AEC AEC-Q100、AEC-Q104
Group G(Constant Acceleration)
40pin未満のパッケージ:30,000G、
40pin以上のパッケージ:20,000G
規定なし 1分間 Y1
AEC-Q102
Group G(Constant Acceleration)
2,000G 規定なし 1分間 X1X2,Y1Y2,Z1Z2
AEC-Q103
Group G(Constant Acceleration)
Grade M1(Pressure Sensor-General):2,000G
Grade M2(Tire Pressure Monitoring System(TPMS)-Rim Mounted)):2,500G
規定なし 1分間 X1X2,Y1Y2,Z1Z2

設備一覧

定加速度試験機

設備名 型名 製造者 主な仕様
遠心加速度試験装置 CA-883NⅡ

エア・ブラウン

方式:全密閉真空空冷自動化運転方式
最大遠心加速度:30,000G(ローターにより異なる※1
最低遠心加速度:400G
最大回転数:20,000rpm
運転精度:±2%以内
試験方向:6方向(X1,X2,Y1,Y2,Z1,Z2)
試験時間設定:最大30分
加速度記録装置付
  • ※1 ローター仕様 S/N241(64×64×64アダプタ用、最大遠心加速度30,000G、A7075-T6鍛造)
    S/N242(80×80×30アダプタ用、最大遠心加速度20,000G、A7075-T6鍛造)
  • 注意:数字はカタログスペックです。実際の試験時には適用できない可能性がございますので、お問い合わせください。
定加速度試験のお問い合わせ先
WEBからのお問い合わせ:お問い合わせフォームはこちら
電話:042-471-5142

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