故障解析
市場や実装工程で生じた部品の故障状況を把握し、電気特性の測定や様々な観察・解析をする事により故障原因の究明を行うのが[故障解析]です。故障を発生させている製造ロットを特定し、問題の広がりを最低限に抑え、製造または使用上の改善を導く事で、製品の品質と製造者の信頼性を確保する事を目的としています。LSI・抵抗・コンデンサ・スイッチ・コネクタ・プリント回路基板等電子部品から電気部品・接点まで広範囲の故障解析を実施しています。
故障解析調査
故障原因を追究するために客観的評価解析の豊富な実績に基づきさまざまな調査をいたします。 下記の故障解析手順フローは一例で、具体的な故障解析手法は実際に解析作業を行う前の発生状況を十分に調査し、故障内容を的確に把握したうえで、電気的特性検査および、化学的な検査(多くの解析技術)を用いて故障のメカニズムを推定していきます。

故障解析の作業手順フロー図
故障解析 JIS の定義:JIS Z8115 F24:
アイテムの潜在的、または顕在的な故障メカニズム・発生率および故障の影響を検討し、是正処置を決定するための系統的な調査研究
非破壊検査
故障解析の非破壊検査は故障原因究明に向け、外観検査、電気的特性検査、X線の検査、超音波探査(SAT)など最適な解析を実施します。破断面、変色、イオンマイグレーションには走査型電子顕微鏡(SEM)を、剥離、クラックには超音波探査(SAT)を用います。元素分析が必要で採取試料が多い場合は原子吸光法、微小で異常物質の採取が難しい試料は電子マイクロアナライザ(EPMA)を用いるなど様々な実体顕微鏡を用いて観察します。
- 外観検査

内蔵ハンダ吹き出し例外部の目視観察は品質トラブル発生時の解析に有益な情報がある場合があります。良品との相違をよく観察し、光学顕微鏡(OM)などを用いてさまざまな方向から照度角度を調節し、細部まで観察します。ボイド・ピンホール、パッケージクラック、機械的損傷、外部端子間に発生する導電性の異物付着、汚染、リード変色、イオンマイグレーション、リードの応力腐食割れなど超音波探査(SAT),走査型電子顕微鏡(SEM)や電子マイクロアナライザ(EPMA)で詳細に観察します。
- 電気的特性検査

電気的保持特性を評価故障サンプルは二次的破壊を誘発する恐れがあるので、通常はカーブトレーシングにより 故障モードを判定します。必要に応じて設計評価用または解析用のテストプログラムを用 いたLSIテスティングによる電気的主要パラメータ測定(DCパラメトリック特性)・機能試験 (ACパラメトリック特性)、マージン試験(シュムー・プロット)、温度特性評価、又はその他 の電子計測機器による特性評価を実施します。故障発生状況の聞き取り情報と故障メカニ ズムを詳細に分析し、その先の解析方法を決定します。
- X線検査(透過像およびコンピュータトモグラフィ解析)
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BGAのマイクロX線CT-VR観察例パッケージを分解せずに、マイクロX線CT装置(XCT)やマイクロフォーカスX線装置でデバイス内部の組立構造(ワイヤボンドの状態、チップとダイパット間の銀ペーストの濡れ性、モールド樹脂のボイドの有無など)を検査します。
- 超音波探査
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超音波顕微鏡(SAT)検査観察例超音波顕微鏡(SAT)にて、パッケージ内部の接合状態を観察し、剥離やクラック、はんだ耐熱性評価などを確認します。剥離の有無については解析画像、反射波形、リファレンスサンプルの比較などで総合的に判断します。内部クラックは超音波顕微鏡(SAT)解析で判断不明のものは断面研磨を必要とする場合もあります。
破壊検査
非破壊検査の情報から故障箇所を絞り込み、特定した故障箇所の開封・内部検査、断面構造解析を行い、観察・組成分析などで以下の解析を選択実施し故障の原因を確定します。チップ表面の解析をするためパッケージ樹脂開封を行い、薬品や機械研磨、FIB(Focused Ion Beam)等で試料加工をし、機械的プロービング、電子ビームテスティング、発熱解析、発光解析、界層解析、元素分析を行い観察します。
- 開封・内部検査
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光学顕微鏡(OM)による内部検査観察例パッケージ開封作業について、樹脂開封後に機能特性を保持した状態での開封(開缶)をいたします。当社ではパッケージ構造を把握(X線検査等を併用)したパッケージ開封、樹脂開封作業が可能です。パッケージ開封時、内部のチップやワイヤーを傷めずに開封できます。光学顕微鏡、超音波探査(SAT),走査型電子顕微鏡(SEM)、電子マイクロアナライザ(EPMA)などを用いて詳細に内部検査を行います。
- 断面構造検査

FIB断面検査観察例断面構造解析には、劈開、機械的研磨、収束イオンビーム(FIB; Focused Ion Beam)装置による 方法で露出させ、積層構造の不具合品や異物混入工程やコンタクトホールの異常を観察する方法です。
- 発熱解析

発熱解析検査観察例故障モードが電流リーケージや短絡の場合、電源バイアスを与えると、故障部位に異常電流が流れ ジュール熱のよる物理現象(発熱現象)が発生します。発熱解析(液晶塗布法)は、これらの発熱箇所 即ち、異常箇所を特定する解析手法で、ネマティック液晶や赤外線放射温度計(サーモグラフ)を用いて 解析を行います。
- 発光解析
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発光解析検査観察例電流リークに伴って発生する極微弱な光を検出し、その位置と強度を二次元的な像として捉えることで故障箇所を特定する技術です。光の検出には、フォトンカウンティング(光子数計測)が可能な高感度検出器が使用され、発光像とパターン像(光学反射像)を合成させることによりチップ上の発光位置の特定します。縁膜中では高電界下でのマイクロプラズマ生成に起因した発光で、ゲート絶縁膜リークやメタル配線間のマイクロショートなどの際の発光が確認できます。
- 界層解析/エッチバック解析(Etch-Back)
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界層解析検査観察例メカニカルエッチング+ドライ & ウェットエッチング併用法により積層膜の配線材料に依存せず、順次除去観察を行う解析手法です。微細、多層構造デバイスの広範囲の界層解析が対応可能です。
- 元素解析
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電子線マイクロ分析(EPMA-WDX)、イオンクロマトグラフ(IC)、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP-AES)、原子吸光分析(AA/FAA)、誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)等の元素解析手法で解析します。

電子マイクロアナライザ(EPMA)による元素分析観察例
故障メカニズムを推定
非破壊検査、破壊検査の種々の故障解析手法で検出された情報、また故障を検証するためのシュミレーションやOKIエンジニアリング過去のデータベースから解析事例を活用し、故障メカニズムを客観的に推定します。









