現場のリアル ~OEG流~

記事タイトル:高崎ラボ開所に至るまで

高崎ラボ開所に至るまで

半導体業界、ものづくりの現場でいま何が課題となり、どんな変化が求められているのか。私たちOKIエンジニアリングは、その声をいち早く捉え、業界の新たなニーズに応えるべく、OKI西横手工場内に新拠点「高崎ラボ」を立ち上げました。2025年7月3日に開所式を開催し、多くの関係者やお客様とともにその門出を祝うことができました。そして、7月4日より正式に業務を開始しています。
本記事では、高崎ラボという新たな事業拠点がいかにして必要とされたのか。高崎ラボ開所に至るまで、どんな想いや工夫が込められてきたのか。さらに部門を越えた連携やチャレンジ、現場を支えた人々のエピソードを交えながら、これからのOKIエンジニアリングが目指す「信頼」と「価値創出」の新しいカタチについてご紹介します。

プレゼン

なぜ今、高崎ラボという新たな事業拠点が必要なのか

近年、生成AIの進化やあらゆる産業分野における半導体の利用拡大を背景に、半導体製品にはこれまで以上に高度な品質管理と迅速な対応が求められています。特に、微細化・高積層化が進む現場では、クリーンルーム内の空気のわずかな汚染や、製造工程で使用する薬液中への不純物混入は、製品の性能や歩留まりに重大な影響を与えます。こうした状況のもと、半導体メーカー各社からはタイムリーかつ信頼性のある空気や薬液の化学分析サービスへのニーズが寄せられていました。
しかし、北関東エリアには十分な機能を備えた分析拠点が存在せず、異常発生時の復旧や日常的な品質管理の現場で、迅速なサポートが得られにくいという声が多く挙がっていました。私たちは、これら課題に真正面から応えるには、単なる分析サービスの拡充にとどまらず、お客様の“現場に近い場所”に新たなラボを構える必要があると考えました。半導体産業が集積する高崎に新拠点を構え、メーカーの皆さまのものづくりを支援すること。これこそが、OKIエンジニアリングとして実現すべき次なる価値だと確信し、群馬県高崎市にあるOKI西横手工場内に新たな拠点「高崎ラボ」の設立を決断しました。
その誕生と私たちの想いを広く知っていただくべく、関係者をお招きして2025年7月3日に「開所式」を実施。そして、7月4日から正式に業務をスタートさせました。

6ヶ月間の立ち上げ――各部門のチカラを結集した準備の日々

新拠点の開設を決断してから、サービスインまで約6ヶ月。短期間での立ち上げは決して簡単なものではありませんでした。環境事業部、事業企画部、総務部と部門の垣根を越え、目標に向かって一致団結したこのチームワークこそが、高崎ラボ誕生の最大の原動力となりました。施設工事や先端機器の導入準備はもちろん、事業計画やサービス設計、運用ルールの確立、スタッフ体制の整備と、各部門の専門性と現場感覚が強みとなり、プロジェクトを着実に前へ進めていきました。情報共有や複数回におよぶ意見交換も活発に行われ、部門横断で支え合ったからこそ、短期間でのサービスの提供を開始することができたと実感しています。

作戦

舞台裏のエピソード――開所式成功を支えた“気配り”と“工夫”

高崎ラボの門出を広く知っていただくための開所式。その舞台裏には多くの“裏方の工夫や苦労”がありました。開所式を取りまとめた事業企画部は、高崎ラボや交通各所の現地下見を繰り返し、お客様やプレス関係者など会場の配置や導線、安全面にも細やかに気を配ったレイアウト設計、式典に必要な備品類の洗い出し・準備、駅からの送迎手配、さらには真夏の暑さ対策やOKI西横手工場との綿密な調整まで、気が抜けない日々を送りました。
現在の事業企画部の事務局メンバーにとって初めての式典。事務局メンバーは式典の運営だけでなく、社外への認知活動も担います。そのため、備品の手配や紅白幕の取り付け方、写真をより美しく残すための角度や距離、万が一のトラブル発生時のリカバリープランも考慮に入れ、何度も現地リハーサルを重ねて備えました。参加申し込み者の名簿を確認しながら、席のレイアウトも二度三度と見直し、直前まで「最善のおもてなしとは何か」を全員で考え抜きました。こうした細やかな配慮にも、最後まで一切手を抜くことはありませんでした。

開所式当日――喜びと笑顔であふれた門出の一日

いよいよ迎えた7月3日の開所式当日。念入りな準備の成果もあり、式典はスムーズに進行しました。高崎名物の「鳥めし弁当」を囲みながらの関係者懇談会では、多くのプレス関係者にご参加いただき、活発な質問や貴重な意見交換が行われ、盛況のうちに式典が終了しました。
そして、式典が終了し、参加いただいた方々をお見送りした後、西横手工場からサプライズで手作りの“くす玉”が登場しました。社員が見守る中、社長と環境事業部長の2名でくす玉の紐を引っ張りました。会場は温かく和やかな雰囲気に包まれました。西横手工場の皆さんが私たちの門出へのお祝いと今後の成功を祈念してくださったのだと、その場にいた社員全員が心から感じる時間となりました。
式典終了後のひと息ついた社員だけの昼食では、手配したお弁当が余り、「お弁当を2つ食べたスタッフ」が話題になったり、会場とラボをつなぐ長い階段を何度も上り下りした社員が息切れになったりと、今では笑い話となるエピソードもたくさん生まれました。こうした一つひとつの出来事の裏には、部門を超えて支え合い、挑戦し合う「横のつながり」と一人ひとりの情熱がありました。短期間での準備とその中でできる最大限のおもてなし、そのすべてが高崎ラボの新たなスタートを、より印象的なものにしてくれた一日となりました。

今後に向けて――“横のつながり”と“マーケット視点”を胸に

高崎ラボの開所を通じて、改めて実感したのは「部門横断で力を合わせること」「自社視点だけでなく、マーケット(お客様・社会)の視点で考えること」の重要性です。
“自分たちの強みを、誰にどう役立てていくのか”この問いにこれからも向き合い続け、新たな価値を創出していきたいと考えています。
最後に、開所までご尽力いただいた全ての関係者に心より感謝するとともに、高崎ラボが皆さまの信頼と期待に応えられる場所となるよう、社員一丸となって歩んでまいります。

2025年9月掲載

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