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サービス一覧

パワーサイクル試験

OKIエンジニアリングは、パワーサイクル試験の受託サービスを実施しています。本サービスの特長は、大電流(最大1500A)のパワーサイクル試験と熱過渡解析/電気的特性を組み合わせて実施でき、パワーデバイスの劣化進行状況を非破壊かつ早期に検出できます。

パワーサイクル試験の種類

パワーサイクル試験とは、パワーデバイス(MOS-FET、IGBT等)がON時の自己発熱とOFF時の冷却動作という熱的なストレスが繰り返し印加されることにより、チップとボンディングワイヤー間の破断、ヒートシンク部のはんだクラックの発生等、接続耐久性を評価する試験です。
パワーサイクル試験は、パワーデバイス特有に求められる試験であり、チップ内部の温度変化が激しく、ケース温度変化が少ないショートタイム試験(ON/OFFサイクル~30秒程度、ΔTjパワーサイクル試験)と、装置のON/OFFによる比較的緩やかな温度変化が生じるロングタイム試験(ON/OFFサイクル~5分程度、ΔTcパワーサイクル試験)があります。
ショートタイム試験は主にワイヤボンド等のチップ周辺の劣化、ロングタイム試験はパッケージとのはんだ接続部との劣化を促進します。ショートタイム試験には強力な水冷式の冷却装置が必要になります。

  • ショートタイム試験のプロファイル
    ショートタイム(ΔTj)試験のプロファイル(※)
  • ロングタイム試験のプロファイル
    ロングタイム(ΔTc)試験のプロファイル(※)
  • JEITA ED4701/600,2013.12

パワーサイクル試験+熱過渡解析による早期劣化検出

パワーサイクル試験+熱過渡解析による早期劣化検出

パワーサイクル試験によるワイヤーボンディング部およびはんだ接続部の劣化(クラックの発生)原因は、熱膨張係数が異なる接続部において、温度変化による膨張率の違いから生じる応力です。従来、劣化確認は試料を抜き取り、断面観察等によりクッラク等の進行状況を確認しています。
OKIエンジニアリングは、パワーサイクル試験と熱過渡解析(熱過渡解析から構造関数を得ることで、各構成材毎の熱抵抗(内部構造情報)が得られる)/電気的特性を組み合わせて実施することで、劣化の進行状況を非破壊かつ早期に検出する手法をご提案いたします。具体的には、パワーサイクル試験中の熱過渡解析(構造関数)、VCE(sat)の測定によりワイヤーボンディング部およびはんだ接続部の劣化を検出します。熱過渡解析は、試料をパワーサイクル試験装置から取り外すことなく、そのままの状態にて実施します。

  • 試験中の熱過渡解析結果(構造関数)
    試験中の熱過渡解析結果(構造関数)
  • パワーデバイスの基本構造
    パワーデバイスの基本構造

ショートタイム(ΔTj)試験事例

IGBT海外メーカー3社比較

海外メーカー3社のIGBTを⊿Tj=一定の条件で、故障発生までのサイクル数を比較しました。2社の製品では30000サイクル以降でVCEが急増し、故障と判定されました。超音波画像診断の結果、ワイヤボンド部の剥離が観察されました。X線や超音波画像診断装置と組合せることで、非破壊検査だけで故障部位を特定できるので、結果判定の短TAT化が可能になります。

パワーサイクル試験結果
パワーサイクル試験結果

パワーサイクル試験条件

⊿Tj=一定(100℃)、10秒ON/10秒OFF

試験結果

A社、B社は30000サイクル以降 VCE(sat)が急増→ワイヤ側の故障

パワーサイクル試験結果の故障診断

故障診断

熱過渡解析の構造関数に変化がないことから、ワイヤボンド側の故障と判断

パワーサイクル試験後の超音波画像診断

超音波画像診断

超音波探傷によりワイヤ部の剥離を観察(赤○部)

パワーサイクル試験後の樹種開封~表面観察

樹脂開封~表面観察

2本のうち、1本のワイヤがボンディング部で剥れており、もう一本は溶断を確認。

パワーサイクル試験による計7社のIGBT寿命比較事例の紹介

計7社のIGBTについて、当社パワーサイクル試験を実施した結果、メーカー間で大きな差が見られました。詳細な評価事例ををご希望の方は、コンテンツ名をクリックすると入力フォームが開きますので、必要事項をご記入いただくとダウンロードいただけます。

ロングタイム(ΔTc)試験事例

熱伝導シート比較

ダイスボンド側の接合層の劣化を検出し易いとされている、ロングタイム試験(ΔTc試験:チップの発熱によりパッケージ全体を過熱する試験)をパワーサイクル試験装置で実施するための条件を数種類の熱伝導シートを用いて確認しました。その結果、適切な熱伝導シートを使用することによって、ケース温度(Tc)をコントロールできることを確認しました。

  • 条件1:薄型熱伝導シートの場合(2分ON/2分OFFで⊿Tc=70℃の試験が可能)
    条件1:薄型熱伝導シートの場合(2分ON/2分OFFでΔTc=70℃の試験が可能)
  • 温度プロファイル
    温度プロファイル
  • 条件2:厚型熱伝導シートの場合(2分ON/8分OFFで⊿Tc=100℃の試験が可能)
    条件2:厚型熱伝導シートの場合(2分ON/8分OFFでΔTc=100℃の試験が可能)
  • 温度プロファイル
    温度プロファイル

設備一覧

当社のパワーサイクル試験装置の特徴は、一度試料をステージにセットすれば、パワーサイクル試験と劣化診断を故障が発生するまで自動的に継続します。劣化診断の度にステージから取り外して、別のテスタで電気的特性を測定したり、熱抵抗を測定することは不要です。最初に取り付けた状態で、ワイヤ側の劣化を VCE測定で、ダイスボンド側の劣化を熱過渡解析で診断が可能です。

パワーサイクル試験
設備名 型名 製造者 主な仕様
パワーサイクル試験装置 MicReD Power Tester 1500A メンター・グラフィックス 最大電流:1500A(500A×3CH)
ゲート駆動最大電圧:30V
熱過渡解析チャンネル数:3CH
ゲート電流モニター:200pA~100uA
試料数:1500A×1個または500A×3個

【お問い合わせ先】

  • デバイス評価事業部
    • 電話:03-5920-2366 ファックス:03-5920-2306

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